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【ワシントン=有元隆志】核開発を進めるイランの複数の核施設について、安全性を問題視するイラン政府内の秘密報告がまとめられていたことが分かった。
国際原子力機関(IAEA)関係国筋が29日までに明らかにした。
特に、イラン初の原子力発電所となる南部ブシェールの施設に関しては、1986年4月に旧ソ連のチェルノブイリ原発で起きた事故のようになる可能性があると警鐘を鳴らしている。
同筋によると、秘密報告をまとめたのは核開発を管轄するイラン原子力庁(AEOI)。
昨年前半に作成された報告では、安全対策上問題があるとして、ブシェールの原発に加え、テヘラン近郊のパルチン軍事施設、中部イスファハン南方のガディール軍事基地、テヘラン核研究センター(TNRC)の計4カ所が挙げられた。
ブシェールの原発はロシアの協力で建設が進められているが、1970年代にドイツ企業に委託して原子炉が設計されたため、「ドイツ式の古いシステムと、新しく導入されたロシアのシステムが適合していない」という。
特に制御装置に問題があるとしている。
イランのアラグチ駐日大使は昨年12月の講演で、ブシェール原発について「うまくいけば、来秋にも完成する」との見通しを示した。
しかし、報告書では、「チェルノブイリ事故のような悪夢のシナリオが起こりうるのは時間の問題」として、早急に対応策を講じる必要性を訴えている。
また、ガディール軍事基地、TNRCの研究施設では、放射能汚染が発生しており、施設で働く技術者らの健康を害する危険性があるとしている。
パルチン軍事施設では2007年11月、実験中に爆発が起きたという。
同筋によると、報告では、施設が問題を抱えている理由に安全基準が順守されていないことなどが指摘され、改善を求めているという。
核開発が遅れても安全対策を優先すべきだと提言しているというが、同筋は「原子力開発を急ぐアフマディネジャド大統領らイラン指導部は、報告を事実上葬り去っている」と批判ししている。
ブシェールの原発は、02年にイランの核兵器開発疑惑が浮上し、これまで完成予定がたびたび遅れている。
米国は核技術の軍事転用を懸念し、建設に反対している。
■在日イラン大使館のコメント ブシェールの原子力発電所は、最新の国際基準に基づき建設中である。
イラン・イスラム共和国政府は、さらなる安全対策の強化のため、追加で1億5000万ドルを費やし、同原子力発電所の安全レベルを国際的に認められたレベル以上に引き上げている。
したがって、指摘されているような事故の起こる懸念は全くない。
【ニュース元】自国の核施設安全性に警告 イラン秘密報告明らかに
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